はじめに
人との関係に区切りをつけたあと、
ぽっかりと時間ができる。
最初は少しだけ寂しくて、
何をしていいのか分からない時間もある。
でもその静けさの中にこそ、
自分を取り戻す入口があるのだと思う。
「誰かのために」から「自分のために」へ
長い間、私は誰かの機嫌や体調に合わせて動いてきた。
自分の予定も気持ちも、常に“後回し”にして。
でも今は、
朝の散歩の時間も、
コーヒーを淹れる時間も、
すべて“自分のためにある”。
誰かを優先しないことに、
最初は少し罪悪感があったけれど、
それももう薄れてきた。
自分の世界を取り戻すことは、わがままではない。
生きる基本を取り戻しているだけ。
小さな再構築の積み重ね
再出発は、大きなことを始めることじゃない。
・寝る前に部屋を片づける
・お金の使い方を自分で決める
・好きな花を買う
・静かに愛犬と歩く
そんな小さな「選択の積み重ね」が、
毎日の中に“自分の色”を戻していく。
世界はいつも変わらないようでいて、
ちゃんと私の選び方に反応してくれている。
ひとり”を恐れない
「ひとりで生きる」という言葉には、
どこか孤独のイメージがあるけれど、
実際はとても穏やかだ。
誰にも合わせず、誰にも責められず、
自分の速度で日々を進めることができる。
ひとりの時間は、
誰かといる時間よりずっと深い。
その中で、自分の声がはっきり聞こえるようになる。
未来をつくるのは“選択”だけ
離婚するかどうか、
一緒にいるかどうか、
その答えは今すぐ出さなくてもいい。
でも、「どう生きたいか」は今決められる。
誰かに決めてもらうのではなく、
自分で選び、自分で責任を取る。
怖さもあるけれど、
それ以上に、本当の自由がそこにある。
あとがき
静けさの中に立ってみると、
“誰かの影響で揺れる私”が、
もうほとんどいなくなっていた。
この穏やかさを、壊さないように生きていきたい。
少しずつ、自分の世界を築きながら、
“誰かに支えられず、誰かを支えず”
それでもちゃんと幸せでいられる人生を、
ここから作っていこうと思う。

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